ありがとう、ニコラス・ロンバーツ!!
追加 | 筆者 Yoshiki Kato | コメント
ありがとう、ニコラス・ロンバーツ!!

ゼニトに10年間所属し、289試合に出場したDFニコラス・ロンバーツ選手が今シーズンをもってゼニトを退団します。偉大なベルギー人DFのゼニトでの軌跡を簡単に振り返ります。

ニコラス・ロンバーツは1985320日にベルギーのブルッヘで誕生しました。

2004年にロンバーツは、ゲントでキャリアをスタートさせました。22歳でチームの主力選手となると彼は海外移籍に興味を持ち始めます。

2007年、ロンバーツにドイツのクラブ、ディナモ・モスクワからオファーが届きますが、最終的にゼニトへの移籍を選択しました。ペテルブルクに移籍後、怪我人の影響もあり、移籍後わずか数日で彼はチームの先発選手として出場します。デビュー戦では相手にPKを献上しましたが、チームは2−0で勝利しました。

 

移籍したシーズン、ロンバーツは13試合に出場し、2ゴールをマーク。チームのリーグ戦初優勝に貢献しました。2008年のUEFAカップ決勝トーナメント、ビジャレアル戦ではポグレブニャクのゴールをアシストする活躍を見せました。しかし、この試合で膝を負傷。約1年の戦線離脱を余儀なくされます。

 

2009年にスパレッティ氏が監督に就任すると、自身の戦術にロンバーツを守備の要として起用。チームに欠かせない選手となります。そして2010年に再びリーグ優勝へとチームを導きました。ゼニトがチャンピオンズリーグで初めてベスト16に駒を進めた時も、ロンバーツは重要な選手の一人でした。グループリーグではホーム・シャフタール戦でゴールを記録。惜しくもベスト8へ駒を進めることはできませんでしたが、このシーズンもリーグ戦を制覇。優勝に大きく貢献しました。

 

2014-15シーズンにヴィラスボアス氏が監督に就任。この時も替えのきかない守備の要としてプレーし、ガライとのコンビはロシアリーグ史上最高のDFラインであったと言っても過言ではありません。事実ゼニトはリーグ戦30試合中17失点で1415シーズンを終えています。この時ロンバーツは単に重要な選手としてではなく、時にはキャプテンマークを巻いてプレーし、チームを牽引しました。

 

ゼニトでの10年間でロンバーツはペテルブルク市民からの愛、他のチームサポーターからの尊敬の念を受けていました。それらは彼のプレーレベル、試合での自己献身だけでなく、多くの寛大な振る舞いから生まれたものです。ロンバーツは様々な言語に精通し、ロシア語もその一つでした。彼はどんな困難もなく、ロシアで生活することができました。ロンバーツは外国において、ロシアをよく知る人物の一人です。インタビューではロシアのことを、特にペテルブルクのことを暖かい言葉で語ってくれました。

 

今シーズン後、ロンバーツはゼニトを去り、ベルギーリーグのオーステンデに移籍することがすでに決定しています。しかし、ロンバーツは2018年ロシアW杯でベルギー代表として、再びロシアに戻ってきてくれるでしょう。

 

10年間の在籍期間中、ロンバーツは4度のリーグ戦、ロシアスーパーカップ制覇、2度のロシアカップ制覇、1度のUEFAカップ、UEFAスーパーカップ制覇に貢献。またロシア・プレミアリーグが選ぶ年間最優秀選手33人に5度選出、ロシア・プレミアリーグ年間最優秀外国人選手に1度選出されました。

 

ありがとう、ニコ!!

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